臨床実習スタート!現場で求められるコミュニケーション力。コミュニケーションが苦手な人へ。

2020/11/11


今年最初の臨床実習!!

今年度は臨床実習が2度中止になり ました。

11月9日からの治療実習が今年度最初の臨床実習になります。

精神的、技術的、環境的に準備できることは準備しておくのがいいでしょう。
授業のない 金曜日の午後ですが ギリギリまで実技の練習をしていました。

医療現場はコミュニケーションが大切?

教室と現場で違うこと、と言われて最初に思いつくのはコミュニケーションです。

作業療法(リハビリテーション)は 人と人との関わりの中で行われるのでコミュニケーション力が非常に重要です、と良く言われています。

間違いないです。コミュニケーションなしでリハビリテーションは困難です。

医療系の学生生活をしていると、自然とそういう話を耳にするので「 私コミュニケーションが苦手なんですけど、どうしたらいいですか? 作業療法士 になれますか」と不安になる学生もいるようです。

 

現場で求められるコミュニケーションとは。

「何を話したらいいかわからないです」
「会話が続かないです」

勘違いしている人が多いのですが、 現場でのコミュニケーション力とは世間話をすることではありません。

・患者さんから困っていることを聞き出す。

・目標を定め、どのようなリハビリテーションが必要かを判断し、 患者さんや家族にわかりやすく説明する。

・ドクターやナース、ケアマネージャーなど他部門の専門職に対しては、専門用語を使って正確に説明する。

・問題解決のために他部門のスタッフと話し合う。解決策を考える。

世間話は必要ありません。 

コミュニケーションの苦手意識は勉強で乗り越えられる

もちろん世間話をしながら柔らかい空気感を出し患者さんから情報を引き出す、というテクニックもありますが、作業療法士の仕事の本質は、患者さんが抱える問題に対して、作業療法の専門的な知識・技術を使って解決していくことです。

私は教員になる前、現場の作業療法士として実習生の指導をしていましたが、コミュニケーション力に問題があるといわれる学生は、多くの場合専門知識が不足しているだけだと感じていました。実習に来ている学生同士の間では普通に会話ができているからです。

・専門的な知識が不足しているから、現場の作業療法士・理学療法士から担当する患者さんのことを聞かれても答えられない。何を質問していいかわからない。

・専門的な知識が不足しているから他部門のスタッフと情報のやり取りができない。

・専門的な知識が不足しているから患者さんに症状や治療の説明が出来ない。

逆に考えると、コミュニケーションが苦手だと思う人は、きちんと勉強して(実習生として)十分な知識・技術を身につければ問題ない、ということになります。

世の中には天才的に話のうまい人がいて、そういう才能は武器になります。しかしリハビリテーションの本質ではなありません。寡黙でも知識が豊富で、正確な技術で作業療法を提供できれば、患者さんからもスタッフからも信頼されます。互いに信頼関係が築ければ、コミュニケーションが苦手だとか得意だとかを意識する必要すらなくなります。

現場で必要なコミュニケーション力は知識と技術。才能ではありません。身につきます。

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